シクレソニド(オルベスコ)は処方箋医薬品ですので、薬局で購入できる薬ではありません。
シクレソニドの治療薬としての可能性についての報道が新たにありました。
シクレソニドがウイルスのRNA複製を阻害するかもしれないとする見方を国立感染症研究所は明らかにしたようです。
The inhaled corticosteroid ciclesonide blocks coronavirus RNA replication by targeting viral NSP15
シクレソニドは、ウイルスNSP15を標的とすることにより新型コロナウイルスRNAの複製を阻害するようです。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は炎症性の疾患のため全身ステロイド投与が検討されていますが、ウイルス感染などの感染症では免疫力が低下することで悪影響となる可能性があるため、最近では否定的な意見もでています。
しかし、最近喘息治療で使用するシクレソニド(オルベスコ)を使用したところ改善したという報告があり、業界がざわつきました。
メディアで何度も取り上げられているようですので、ご存知の方も多いと思います。
シクレソニド(オルベスコ)は吸入タイプの「ステロイド」です。
報告を見た時に「なぜこれを選択したのか?」と多くの医療従事者は思ったのではないでしょうか。その理由を知りたいところではありますが、治療薬としての可能性を高める報告が韓国からありました。
報告では、韓国のMERSコロナウイルス臨床分離株を使用し、米国食品医薬品局(FDA)承認薬および生物活性分子を含む化合物をスクリーニングし、最終的にMERSコロナウイルス感染症あるいCOVID-19に効果があるかもしれない12品目をピックアップしています。
その中には今回話題になっている「シクレソニド」もありました。
そのほか日本で承認されているものとしてはベニジピン(血圧の薬でCa拮抗薬に分類)やジゴキシン(強心薬)、アトバコン(ニューモシスチス肺炎の治療薬)、レゴラフェニブ(抗がん剤)があります。
既存の薬で対応できないか様々な研究が急ピッチで進められています。結果が出るのはもうしばらく後になると思いますのでパニックにならずに待ちたいと思います。
情報が混乱している中の報告です。これがのちに「やはり違っていました」ということは往々にしてあります。現段階においては「へーそうなんだ」くらいにとどめておく方が良さそうです。
必要な方にきちんと届くように発売元の帝人ファーマはシクレソニド(オルベスコ)の出荷調整を始めていますので今まで使われていた方は不足する心配はしなくても良さそうです。
西洋薬を使うまでのない症状については漢方薬での体調管理がおすすめです。
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