認知症と高血圧

認知症や脳卒中に関わるMRI所見の一つとして大脳の白質病変があります。

脳の病気の説明で、大脳皮質、白質、灰白質という言葉がよく使用されますが灰白質は脳の表面の神経細胞がある部位で、白質は灰白質の内側にあって神経細胞の連絡路(=軸索)のある部位です。

下の血圧(拡張期血圧)について

いわゆる上の血圧(収縮期血圧)は心臓病のリスクの尺度として広く知られています。一方、下の血圧(拡張期血圧)は、「脈圧」をチェックする時に使用されることがあります。

脈圧とは

「脈圧」は上の血圧(収縮期血圧)と下の血圧(拡張期血圧)の差のことを指します。正常値は40~60で加齢により脈圧は大動脈の動脈硬化の程度を反映します。

大動脈は心臓から全身へと血液を送り出しているもっとも太い動脈です。動脈硬化が起こると血管の柔軟性が失われ、血液を送り出している時の血圧(上の血圧=収縮期血圧)は血圧は高くなり、血液が送り出されていない時の血圧は低くなります。

つまり、血圧の上と下の差が開くということは大動脈硬化が進行している可能性を表します。

ただし、脈圧が小さければ良いのかというとそういうことではありません。

脈圧が小さくても血圧自体が高ければそれだけ心臓や血管に負担をかけ、脳梗塞・脳出血、狭心症・心筋梗塞などの重大な病気のリスクになります。

下の血圧(拡張期血圧)が高いと

さて、今回の研究は下の血圧が高いとどうなるか・・・というのを調べた研究です。

今回の研究は下の血圧(拡張期血圧)と大脳の白質病変についての関係を調べました。

大脳の白質病変とは認知症や脳卒中(脳出血、脳梗塞)に関係するMRIの所見の一つで、検査で脳が白く見える変化のことをさします。脳室周囲病変(PVH)や深部皮質下白質病変(DWMH)とも呼ばれます。

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平均年齢64±8歳の男女1,205名を調べたところ、拡張期血圧が80mmHg未満の人々は、90mmHgを超える人々に比較して、MRI検査の結果、白質病変が低下することがわかりました。

アメリカ心臓病学会およびAHAのガイドラインによれば、拡張期血圧が80mmHg以上の場合は高血圧であるとみなされます。

大脳の白質は、筋肉の動き、感覚、思考に関係する情報を脳とやり取りする神経線維で構成されている部分です。

大脳の白質病変は情報の伝達が阻害されることで、転倒のリスクが高まったり、思考や記憶に問題を起こすリスクが高まったりします。

今まであまり注目されてこなかった「下の血圧」ですが、いち早くその変化に気づき血圧を下げる取り組みをすることで、認知症のリスクを避けることができそうです。基準より血圧が高ければきちんと治療することをお勧めしますが、そうでない方は日々の体調管理として漢方がおすすめです。

漢方は病気になる前の段階である「未病」の治療を得意とします。

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