こんにちは、相模原タナココ漢方薬局・鍼灸接骨院です。
コーヒーで痩せられる!?
コーヒーで痩せられる?
楽に痩せられる方法ない? と聞かれることがよくあります。
面白い研究発表がありました。
「コーヒーが脂肪を燃焼させる」というものです。
脂肪にもいろいろ
「脂肪」というと皮下や内臓のまわりにみられる白色脂肪細胞のことを指すことがおおいのですが、哺乳動物にはもう1種類の脂肪があります。それが、「褐色脂肪細胞」です。
By scientificanimations, CC BY-SA 4.0
白色脂肪細胞も褐色脂肪細胞も、脂肪を貯蔵するという点では一致していますが。その働きが異なります。
白色脂肪細胞は飢餓時に全身にエネルギーを供給するのに対して、褐色脂肪細胞は脂肪を熱に変換します。
白色脂肪細胞が貯蔵部位であるのに対し、褐色脂肪細胞は熱を産生してエネルギーの消費部位となります。
よく「脂肪を燃焼させる」というフレーズを耳にしますが、これは褐色脂肪細胞の働きによります。
具体的には褐色脂肪細胞中にあるミトコンドリア共役タンパク質1(UCP1)というタンパク質が活性化すると、糖や脂質を熱へと散逸消費するわけなのですが、UCP1は交感神経によって直接支配されているため、通常の生理的な働きとしては寒い時の体温上昇や維持に作用しています。
さらには単に体温調節のための発熱機構だけではなく、脂肪を熱として散逸させるエネルギー消費機構としての働きがあり、自律的消費に関わっているとされ、この調節が不十分だと肥満になることがわかっています。褐色脂肪細胞の活性の低下と肥満度には相関関係があることがわかっています。
そのため、交感神経-褐色脂肪系の経路を何らかの方法で活性化することができれば肥満の予防・解消ができると考えられています。
脂肪を燃焼させる刺激
しかし、最近までは、褐色脂肪細胞は大人では痕跡程度にしかなく、これを活性化してもはたしてやせられるのかどうか疑問視されていました。褐色脂肪細胞は新生児には広範囲に存在しますが、成長と共に存在部位や細胞数が減少るためです。
ところが、です。
最近の研究でどうやら成人でも適当な刺激が加われば、褐色脂肪細胞やUCP1が出現される可能性があることがわかってきました。
適当な刺激の1つには「寒冷刺激」があります。寒い地域に住む人が多食で、高カロリーな食事でも太りにくいというのは寒冷刺激で褐色脂肪が活性化し、エネルギー消費が亢進されていることによります。
でもずっと体を冷やしておくわけにはいきませんよね。別の意味で不健康になります。
コーヒーには脂肪燃焼効果がある!?
そこで、交感神経を刺激するカフェインを含むコーヒーではどうか検証したのが今回の研究です。
コーヒーの摂取の前後で熱産生が見られるかどうか、つまり脂肪燃焼効果みられるのかどうか調べました。
結果をごらんください。
鎖骨の上部の温度が上昇しているのが見て取れます。
これは1杯のコーヒー(ネスカフェ1.8g(カフェイン65mg))を摂取した後のサーモグラフィーです。
鎖骨の上部には褐色脂肪細動が多いので、赤くなっていますが、これはコーヒーの摂取が脂肪を燃焼させたことを示唆しています。
このことからもわかるようにコーヒー(カフェイン)には脂肪燃焼効果があることがわかります。
この研究はUCP1に対するカフェインの刺激効果が、一般的に消費されるコーヒー(カフェイン)の量で大人に影響を与えることができることを示した最初の研究です。
ただ、これが具体的にどのくらいの体重減少効果があるのかはまだわかっていません。
今後の詳細な研究が待たれるところです。
コーヒーは楽しみながら、少しの期待とともに
近年コーヒーの良い面を取り上げた研究が増えています。カフェインの害なども指摘されることがありますが、多くの研究では1日1〜2杯程度であれば、体に良い作用があるとの報告が多いようです。
楽しみながらちょっと健康に。上手にコーヒーを楽しめるといいですね。
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