まだまだ、解明しきれていないCOVID-19ですが、「後遺症」は残存するウイルスの影響ではないかという報告があります
これまでの研究から、一部の患者ではウイルスやその残骸が長期間にわたって体内に残り続ける可能性がある報告がされていました。
こちらの記事では、
・コロナ後遺症の症状を持つ人の43%にウイルスウイルス感染が継続している兆候が見られた
・上記の後遺症は、心肺、筋骨格系、神経症状に関係している可能性がある
・コロナ後遺症では14ヶ月後もウイルスが検出される
と報じています
これまでの報告でも、一部の患者ではウイルスの残骸が数週間から数カ月間にわたって体内に残り続け、重症度や死亡率と関連があることが報告されています
とにかく「しつこいウイルス」です
コロナ後遺症を経験している人は、世界で数千万人に上ると推定され、いまだ有効な治療法は確立されていません
今以てなお、後遺症の相談は後を立ちません
コロナ後遺症の研究は世界中で行われていますが、未だ不明な部分が多いです
コロナ感染は呼吸器の細胞をはじめとして、さまざまな細胞に感染します。全身性の炎症が激しければ重症化しやすいですが、重症化の有無は、後遺症の長期化と必ずしも関係するわけではないのが理解に苦しむ点です
軽症例でも後遺症が長期化することもあります
コロナ感染拡大初期には「一過性」だと思われていた感染が、後遺症の患者さんから2年以上にわたりスパイク蛋白が確認されたという報告もあります
これまでウイルスの持続性とコロナ後遺症の関係についての研究は増えてはいますが、研究により結果が一致していないのも問題です
新型コロナウイルスの感染により、慢性炎症、免疫機能障害、自己免疫疾患の発症の頻度の上昇、腸内細菌叢への影響、ミトコンドリア機能障害、臓腑の損傷、血栓傾向、潜伏しているウイルスの再活性化、神経障害、自律神経失調、腸脳軸の調整障害、認知機能障害への影響も可能性が示唆されています
これらの影響が記事のような「残り続けるウイルス」が原因であれば、治療の方針、方向性が変わってきます
大半の人は新型コロナ後遺症を発症しませんが、リスクがあることに変わりはなく、コロナは感染後最初の10日間が過ぎれば終わりというわけではありませんが、どのような人に「後遺症」が発症するかどうかわかりません
そして何をすれば「後遺症」が回復するのか未だわかっていません
コロナ後遺症の治療で、漢方が用いられることが多くあります
その際「補剤」と呼ばれる、体を「補う」処方が多く使用されますが、服用により回復していく人もいれば、一方で、回復しないだけでなく、悪化傾向になる人もいます
コロナの後遺症が「残存するウイルス」によるものであれば、アプローチも変わってきますし、実際に「補剤」を使わない方法で後遺症が改善するケースに遭遇することも少なくありません
また、既存の「エキス剤(粉薬)」よりも「煎じ薬」の方が効果が高く、良くなっている人の割合は「煎じ薬」の方が多いです
原因究明には時間がかかりそうですが、少しずつわかってきていることもあります
わかってきたことをもとに、これまでの治療を修正し、その効果を検証していきながら、この「しつこいウイルス」に対して対策をとり続けることが大切なのだと思います
「後遺症」でお悩みの方はご相談ください
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