妊活・不妊治療と睡眠

人生の３分の１は睡眠です。睡眠は「健康」を維持するためには必要不可欠なものですが、米国では３人に１人が睡眠不足と言われています。

日本人について言えば、女性の４割が睡眠６時間未満で先進国で最下位という報告があります。

一方で、環境は「24時間」「年中無休」があたりまえの日常となり、「不眠」「睡眠不足」をより身近なものにしています。

睡眠不足はうつ病、肥満、糖尿病、心筋梗塞、脳卒中など様々な病気と関連することが知られています。

生殖年齢にある女性においても同様に睡眠不足です。

生物学的に「睡眠不足」は生殖機能へ影響を及ぼすことは十分に予測できます。実際に時計遺伝子に変異を持つ動物では、排卵障害や不妊が見られることが示されています。

これまでに「睡眠不足」は採卵数、移植できる回数、妊娠率、出生率、流産率に影響を与える可能性を示唆する報告があります。

それらの研究では、症例数が少ないことや、睡眠時間の測定方法が統一されていないなどの問題はありますが「ぐっすりねること」と生殖能力には関係がありそうです。

「ぐっすり寝ること」は、妊活・不妊治療だけでなく、健康上においても、さまざまなメリットがあります。日頃から「睡眠不足」が気になっている人は「睡眠の改善」に積極的に取り組んでいきましょう。