慢性腎臓病(CKD)や透析では「カリウム」のコントロールは重要です
そのためカリウムを多く含む「野菜」や「果物」が制限されることがありました
透析を受ける患者数は世界的に増加傾向で、これは日本でも同様です
透析中は加齢や合併症など、さまざまな要因で低栄養になりやすく、食事や栄養管理が重要です
慢性腎臓病(CKD)では、腎機能の低下に伴い電解質の1つである「カリウム」の排泄も減少し、「高カリウム血症」になりやすくなるため、「カリウム制限」が必要になることがあります
そのためカリウムを多く含む「野菜」や「果物」を控える指導が行われることが多くありました
しかし、近年報告では、慢性腎臓病では野菜や果物などの食材は腎機能の悪化を抑制する可能性があるため、一律に制限する必要がないことがないことがわかってきました
ただ、これまで「透析患者」を対象に食品や栄養素の摂取量と死亡リスクなどの関係について長期的な調査をした研究はありませんでした
「透析患者」における「野菜」や「果物」の「死亡リスク」との関係を調べた新潟大学からの研究報告があります
「透析患者」を対象に「食事性酸負荷」の指標である「潜在性腎臓酸負荷(Potential Renal Acid Load:PRAL)」と「10年間の死亡リスク」との関連、および「野菜」や「果物」の摂取量がこの指標に与える影響について調べた報告です
「食事性酸負荷」とは食事によって体内に蓄積される酸の負荷で、その指標の1つが「潜在的腎臓酸負荷(PRAL)」です
体は「酸負荷」が大きくなると、軽症のアシドーシス(体内が「酸」に傾いた状態)が起こります
それを是正するため体はコルチゾールを産生するなどしますが、その結果、代謝危険因子(とくに血圧)に好ましくない影響を与える可能性があります
その影響は「透析患者」にとっても大きな負担となります
上記の報告では、透析患者において、潜在的腎臓酸負荷(PRAL)の高いグループは低いグループに比べて「10年間の生存率」が低いことが示されました
また、「野菜」や「果物」は「食事性酸負荷」が小さい(=PRAL値がマイナス)の食材ですが、「野菜」の摂取量が少ない場合のPRAL上昇リスクは5.40 倍、「果物」の摂取量が少ない場合のPRAL上昇リスクは4.67 倍であることが示されました
最初に述べたように、透析患者さんは低栄養になりやすいために食事や栄養管理が重要です
その際これまでは「カリウム制限」により「野菜」や「果物」については制限が行われることが多かったと思います
今回の研究報告により、これまでの「カリウム制限」のような方法ではなく、「野菜」「果物」は状況、状態により摂取していくことが死亡リスクの低下に役立つ可能性があることが示されました
野菜・果物には、カリウム以外にもさまざまなミネラルやビタミン、食物繊維などが含まれ、それらが好ましい影響を与えている可能性があります
慢性腎臓病の方、透析をされている方が栄養管理をする場合は、担当の医師、栄養士との相談しながら進めていきましょう
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