こんにちは、相模原タナココ漢方薬局・鍼灸接骨院です。
ビタミンDの効果には様々なものが知られています。
不妊症、婦人科系疾患との関係、認知症やうつとの関係、糖尿病など代謝血管系との関係、一部のがんとの関係など、広い分野で報告があり、注目されている栄養素です。
ビタミンDは他のビタミンとちょっと異なり、食事で摂取する以外に紫外線に当たることで生成できる特殊なビタミンです。また摂取量の日間変動が非常に大きく、総摂取量の8割近くが 1種類の食品群である魚介類に由来する(平成 28 年国民健康・栄養調査)という特殊な栄養素でもあります。
ビタミンD不足は世界的問題とも言われていますが、なかでも日本人のビタミンD濃度は極めて低いため、ビタミンDの摂取基準量が従来の5.5μgから8.5μgまで引き上げられました。
日本では今、乳幼児・妊婦・若い女性・高齢者などを中心に、慢性的なビタミンD不足が深刻です。
ビタミンD不足になりやすい原因は、魚類を食べる機会が減っていること以外に、日光に当たる時間の減少も関係していると考えられています。
紫外線の人体に対する悪影響を心配するあまり、外気浴を避ける傾向があるためと考えられていますが、10 μg のビタミン D 産生に必要な日照量は、600 cm2(顔面及び両手の甲の面積に相当)の皮膚であれば、皮膚に紅斑を起こす最小の紫外線量の 1/3 で可能といわれ、皮膚に有害な作用を起こさずにビタミン D産生に必要な紫外線量を確保することができると考えられています。
ビタミンDは、日光から10μgを生成するとよいと考えられていますが、日光からビタミンDを生成するのに必要な時間は季節や緯度で大きく影響を受けます。
ビタミンDが摂れる食材としてはきくらげや干しシイタケなどのキノコ類、サンマ、カレイ、サケ、ブリやししゃも、イワシ丸干し、しらす干しに多く含まれていますが、やはり食事だけで必要容量をとるのは難しいため、外気浴などによるビタミンDの生合成が必要なります。
地域、季節や天候、時刻によって変動はありますが、おおよそ「夏期は5〜15分程度、冬季は30分〜1時間程度」が目安になるかと思います。
また、ビタミンD不足は特に授乳中の女性は注意が必要で、母乳にはビタミンDが少ないため、人工乳並みに母乳中のビタミンD濃度を上げることは難しく、母乳栄養だけでは目安量に届かないことが報告されていますので、母乳中心で育てる場合は、乳児がビタミンD不足にならないよう十分に注意する必用があります。
世界的摂取不足が懸念されている栄養素の1つですので、サプリメントを用いた補充も一つの選択肢となるかと思いますが、まずは普段の生活の中で食事とともに外気浴を取り入れて、健康管理に役立ててみてください。
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