春の養生

こんにちは、相模原タナココ漢方薬局・鍼灸接骨院です。

 

中医学の重要な考え方の1つに、「陰陽論」があります。

自然界に存在するもの全てを「陰」と「陽」に分けて考えるという考え方ですが、もちろん季節にも「陰陽」があります。

季節的には夏至が「陽」のピーク、冬至が「陰」のピークです。

 

今の季節は「陰」の季節から「陽」の季節へ移り変わり始める時期で、「陽」が増えてくるとに従って木々や草花が一気に芽吹いてきます。

 

人は自然の一部ですので、季節の「陰陽」の変化は「心」は「体」にも影響をあたえます。

また、これからの時期は進学や就職、転勤や異動での引っ越しなどで環境も大きく変わることが多い時期でもあります。季節の変化、環境の変化が大きいと心や体のバランスが崩れてしまうこともあるので注意が必要です。


「陰」と「陽」はバランスが大切です。どちらかに傾きすぎてしまうと不調が生じやすくなりますが、事前に準備をしておくことで、不調を防いだり症状を緩和することができます。

 

事前の準備を「養生」と言います。

 

「春」のこの時期は、紀元前200年(前漢)〜220年(後漢)頃にかけて編纂された中医学の書籍である「黄帝内経(こうていだいけい)」によれば「この季節には、少し遅く寝て少し早く起き、楽な格好で外に出てゆったりと歩き、体をのびやかにし、春に芽生えた万物と同じように、心身ともに活き活きと、活動的な気持ち、あるいは活動するのがいい。」としています。

 

またこの「養生」を行わないと「春」に関係する五臓の「肝」が傷ついて、不調が起こりやすくなると言われています。

 

「肝」の作用の1つに「蔵血(ぞうけつ)」いって「血」を蓄える働きがあります。「血=栄養」ですの「肝」の働きが低下すると栄養が不足し、肌の乾燥や髪のパサつき、筋肉が攣りやすくなったり、不眠や不安が起こりやすくなります。

 

また、「肝」はストレスに弱いため、ストレスにも気をつけます。このほか目の使いすぎ、疲労、睡眠不足でも傷つきます。

 

「春」の不調を予防するためには「肝」が元気に働けるようにしてあげることが大切ですが、食による養生も役立ちます。

「酸味」のある食材は「気」の流れをよくして肝の働きを助けるため、肝の不調を予防するために意識しておくと良いでしょう。

 

このほか、この時期は「気」も乱れやすくなります。そのようなときは「苦味」の食材も役立ちます。

気が乱れたり高ぶったりすると、のぼせやイライラ、そわそわした気持ちにつながりやすいのでこのような症状が気になる場合は「苦味」のある食材を取り入れてみましょう。

 

春の苦味といえば「山菜」です。タケノコ、ふきのとう、フキ、タラの芽、ワラビ、ゼンマイ、ミツバ などは、気の乱れや高ぶりを鎮めるだけでなく、冬の間に溜め込んだ不要なものを体の外に出す手伝いもしてくれるのでおすすめです。

 

 

春は色々なものが変化しやすい時期です。

 

朝は少し早く起きて、時間や服装にもゆとりを持ち、心も体ものびやかに過ごすようにするのが「春」の養生のコツです。

そうすることで「春」の臓である「肝」が正常に働き、心も体もバランスが取れるようになります。


春は心身ともに不安定になりやすい季節ですが、「春」が私たちの体に及ぼす影響の特徴を知ることで、この時期の不調を避けたり、症状を和らげたり、また、「春」にしっかり養生しておくと「夏」も過ごしやすくなりますので日々の生活に養生を取り入れて過ごしましょう。

 

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