清肺排毒湯とダスモック(清肺湯)についてお問い合わせが増えています。清肺排毒湯とダスモック(清肺湯)は処方名が似ていますが、違う処方です。お間違いのないようご注意ください。
全国に「緊急事態宣言」が出されることになりました。
より「予防」に重点がおかれます。
中国新型冠状病毒肺炎診療方案第七案の中医治療ガイドラインについては何度か紹介してきました。ガイドラインが中国で発表されてすぐに漢方を有効活用してもらいたいと思って紹介してきましたが、次第に認知されるようになり、日本の医学会にも伝わったのはよかったと思います。
特に「清肺排毒湯」は一気に有名になりました。
「清肺排毒湯」そのものを、また中国の量で使うことは、日本の法律上できませんが、同様の効果がでるように調整した、日本で使用できる処方がありますのでお問い合わせください。
清肺排毒湯は、本来は(中国では)診断が確定した後に用いる処方ですので、予防には使用できません。清肺排毒湯以外に感染が確定していない時期や予防として使用できる処方はいくつか提示されているものがあります。
感染が確定していない時期の処方としては
・胃腸の不調を伴う倦怠感
・発熱を伴う倦怠感
でそれぞれ処方の提案があります。
・胃腸の不調を伴う倦怠感の場合は、藿香正気散
・発熱を伴う倦怠感の場合は金花清感、連花清瘟など
が使用されます。
藿香正気散は医療用にはない処方で、漢方薬局で取り扱いがあります(タナココでも取り扱いがあります)。
金花清感、連花清瘟については、日本では発売されていませんので、主薬が共通している「金羚感冒散+麻杏甘石湯」を代用しています(タナココの場合)。
予防に使用できる処方としては、金沢大学附属病院漢方医学科 小川 恵子 医師の提案として、
1.予防(無症状病原体保有者)
これは、中医からの報告には記載されていませんが、予防は肝心です。手洗い、うがい、不要不急の外出を避けることももちろん重要ですが、漢方薬には免疫力を上げる働きも報告されています。このような働きを持つ漢方薬を補剤と言って、免疫システムを活性化します。無症状病原体保有者の病原体陰性化の促進も期待できます。
補中益気湯
動物実験より、補中益気湯はインターフェロン自体の産生を抑制すると報告されています。
十全大補湯
我々のヒト対象の研究では、十全大補湯服用によって NK 細胞機能が改善されることが分かっ
ています。また、抑制系も活性化されることから、過剰な炎症の予防も予想されます。
としています。
本来の漢方の使い方とは異なりますが、このような状況ですので、まずは「飲んで予防する」というのも一つの方法だと思います。
・補中益気湯(ほちゅうえっきとう)
・十全大補湯(じゅうぜんたいほとう)
上記の処方は、どちらも取り扱いがありますが、どちらが良いのかお問い合わせいただければご説明します。
ここでご注意いただきたいのは病院(保険診療)では、予防的な薬の投与は認められていませんので、病院でも自費診療となります。もちろん薬局でも保険は使えず自費となります。
もし予防目的で処方を希望し、保険で処方してもらったケースがあるのでしたら、それは予防ではなくなんらかの「病名」がついています。なってもいない病気に記録上はなっていますのでご注意下さい。
まずは、連休明けまでの間、人との接触をできるだけさけ、うつされない、うつさないように対策を徹底していきましょう。
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