新型コロナの臨床症状(非呼吸器症状)について

清肺排毒湯とダスモック(清肺湯)についてお問い合わせが多いです。

清肺排毒湯とダスモック(清肺湯)は同じものではありませんので、ご注意ください。


新型コロナウイルスは新たな感染症ですが、多くの研究者の力を結集しいろいろなことがわかってきました。

 

そのうちの一つとして、その多彩な臨床像があります。

 

2020年1月、未知のウイルスが原因と考えられる重度の肺炎が報告されました。

その後そのウイルスは新しいコロナウイルスであることがわかりました。

その後3/11にパンデミックが宣言され、感染者数は現在までに300万人を越え、死亡者数は20万人以上となりました。

新しいコロナウイルスに感染し、重症化すると肺炎の症状が際立つため、初期には「新型コロナウイルス肺炎」と報じられるようになりました。

 

不明なことも多く、初期の対応は困難を極めましたが、その後ものすごい勢いで研究がなされそれによりいろいろなことがわかってきました。

 

臨床症状についても肺炎だけでなく様々な症状を呈することが報告されています。

 

特に注目すべきは、非呼吸器症状についてです。

 

報告によると感染者の2〜40%に消化器症状がみられたとしています。また初期症状として「下痢」が見られたとする報告もあります。

 

肺炎の症状ばかりが気になっていると見逃される初期症状です。また便から長期にわたって検出されるとする報告もありますので、トイレからの感染の広がりも考えられます。

 

「コロナウイルスチャレンジ」として便器を舐めた方が感染した例も報告されました。

 

このほか、味覚または嗅覚障害はイタリアからの報告によると53%に見られたとし、スクリーニングとしての活用が提案されています。

ある女性のMRIの所見では、鼻腔の上部にある嗅裂という部分に両側性の炎症性閉塞が見られたとする報告があります。

動物実験で、嗅神経や嗅球、またはその両方を介して脳に侵入し、神経細胞の損傷や壊死を引き起こす可能性があることを示す報告があります。

 

 

中国とアメリカの症例では、虚血性または出血性梗塞、めまい頭痛、筋骨格系の障害、精神状態の変化、ギランバレー症候群、または急性壊死性脳症など、新型コロナウイルス感染症によると思われる神経学的症状が報告されています。

パンデミック期間中は、急性神経症状を呈した場合、新型コロナウイルス感染症を疑って検査すべきとしています。

 

 

また、循環器系の症状の報告もあります。

心筋損傷を含む心血管系の予備的な観察には、特に重症感染者における収縮機能が低下した心筋炎や心膜炎、不整脈、心不全などが報告され、急性冠症候群と誤診されたケースもあります。

 

 

中国からの報告では、感染により凝固機能が亢進し、肺塞栓症を含む静脈血栓塞栓症のリスクを高めると考えられいます。

このことから、胸痛についても新型コロナウイルス感染症の可能性があるとし、注意すべき症状としています。

 

 

このほかには、結膜充血、結膜浮腫、涙液量の増加などの目に関する症状も報告されています。中国からの報告では32%の患者さんに見られるとし、涙からもウイルスが検出されています。

 

 

また、診断においては特定の集団では難しい場合があります。

小児では、症状がほとんどないか、全くないことがあり、大人に比べ軽度であることがよくあります。

高齢者では症状がわかりにくい場合があります。軽度の肺炎では、発熱、転倒、せん妄などのみがみられ、誤診につながる可能性があります。

高齢者の診断の遅れは深刻な結果をもたらす場合がありますので、感度を高めて対応にあたる必要があります。

 

そして、新型コロナウイルス感染症でいちばんの問題点は、症状がほとんどないか、全くない場合です。

 

最近の報告では、症状の初期もしくは症状が起こる前にウイルス量が多く、この時期に感染が成立する可能性が高いことがわかってきました。

 

症状がない方からの感染を防ぐのは極めて困難です。

 

「できるだけ人との接触を避ける」

「stay home」

 

と言われるのはこのためです。

 

ワクチンや特効薬についての期待が高まっていますが、実際に対応できるようになるまでにはもう少し時間がかかります。それまでの間(それ以降でももちろん有効ですが)新型新型コロナウイルス感染症に有効としている漢方で対策するのも一つの方法です。

 

症状が出てからの処方としては中国では、清肺排毒湯連花清瘟金花清感などが使われて効果をあげました。日本ではこれらを直接つくったり販売することができません。とても歯がゆいですが、清肺排毒湯については、日本で許可された処方でできるだけ近くなるように作ることができます。

 

エキス剤の組み合わせより効果的です。連花清瘟金花清感は、処方の意図は金羚感冒散麻杏甘石湯ですので、こちらはすぐに対応ができると思います。こちらは煎じ薬での対応は難しいです。(薬局により対応が異なりますのでご注意ください。)

 

予防では、補中益気湯十全大補湯などが提案されていますが、補中益気湯を希望される方が多いように思います。

 

漢方の考え方や、本来の使い方とは異なりますが、服用して予防目的以外の症状で改善がみられ反響が大きいです。

 

補中益気湯は「体力虚弱で、元気がなく、胃腸のはたらきが衰えて、疲れやす いものの次の諸症: 虚弱体質、疲労倦怠、病後・術後の衰弱、食欲不振、ねあせ、 感冒」に使用されますが、服用された方からは、

 

微熱が取れた疲れにくくなった朝起きられるようになったお腹の調子が良くなったむくみが軽減した落ち込んでいた気持ちがすこし軽くなったよく眠れるようになった・・・と効能効果にあるものではありませんが、個人の感想として連絡をいただいています。

 

予防で何か良いのはないか、初期症状(と思われる症状)で何かできることはないかと考えている方はご相談ください。

 

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