小児および新生児における新型コロナウイルス感染について

こんにちは。相模原 タナココ漢方薬局・鍼灸接骨院です。

 

今日は小児や新生児の新型コロナウイルス感染症についてのシステマティックレビューについてです。

 

今回の報告は、0~18歳、2020年1月1日~5月1日の間に発表された、62の研究と3つのレビューから、総サンプル数 7480 名の小児について解析したものです。

今回のレビューについては残念ながら中国語のみで報告があったものに関しては十分に評価できなかったようです。

 

報告によると、全症例の95%は無症候性から軽度〜中等度で、2%はPICUに入院し、死亡率は0.08%でした。

症状は発熱(49.6%)と咳(45.5%)などの典型的な症状が中心で、症状のある小児の1/3程度は高熱を示すことがありますが、一般的には39℃以下でした。

大人とはことなり、小児は呼吸器系以外の症状も見られ、症状としては下痢や嘔吐が多く、呼吸器系の症状に先行して見られるとのことでした。

 

また、感染した10名の小児では、鼻咽頭のスワブでSARS-CoV-2が陰性になった後も、直腸のスワブからはSARS-CoV-2が検出可能であったとする報告がありました。

ウイルスRNAが陽性は必ずしも感染性をもったウイルスそのものの存在を意味しませんが、中国からは未発表であるものの、患者さんの便から生きた新型コロナウイルスを分離することに成功したという情報もあります。

また最近の解析では、感染に必要とされる受容体(ACE2受容体)が食道上部や回腸・大腸からの吸収性腸細胞にも発現していることが明らかになっているようです。


このほか、新生児の臨床症状はより年長の小児とは若干異なり、重症化する割合が12%と高くなっています。垂直感染は証明されてはいませんが、新生児症例の84%で母親にも感染が見られました。

 

新型コロナウイルス感染症では、大人に比べ、子どもの感染率や重症度、死亡率は低いと考えられていますが、一方で、子どもは大人と同じように感染しやすいことを示す報告が増えています。

これは、子どもが主な感染源(特に院内感染)にさらされる頻度が低いことや、症状が軽いために検査を受ける頻度が低いことが原因と考えられます。

症状がある場合では、臨床検査の所見や放射線検査の所見は非特異的ですが、重症患者を特定するのに役立つ可能性があります。

報告では小児におけるCOVID-19感染の影響をよりよく理解するためには、より大規模な疫学的および臨床的コホート研究が必要であると締めくくっていますが、今までにあった報告と大きく変わるところはなさそうです。

 

引き続き、第2波に備えつつ、その波が大きなものにならないように日々の生活の中で淡々と、感染予防を行なっていきましょう。

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