加味逍遙散とホットフラッシュ

こんにちは、相模原タナココ漢方薬局・鍼灸接骨院です。

 

「加味逍遙散」といえば、婦人科3大漢方のひとつです。

残りの2つは、「当帰芍薬散」と「桂枝茯苓丸」ですがどれも有名な処方ですね。


加味逍遙散は様々な症状に用いられますが、「更年期」の各種症状にも用いられます。更年期の症状は多彩ですが、その中でも「ホットフラッシュ」は高頻度に見られる症状です。

「ホットフラッシュ」が起こる機序ははっきりしていませんが、エストロゲンが欠乏することで、視床下部においてLH-RHの分泌亢進、体温調節反応の亢進、ノルアドレナリン・セロトニン神経の変化などが関与すると考えられています。

また、ホットフラッシュ時には血管拡張がみられることから、血管拡張に関連したサイトカインの影響や神経ペプチドの関与も指摘されています。

 

西洋医学的にはホルモン補充療法やパロキセチン、ベンラファキシン、ガバペンチン、クロニジンなどが使用されることがありますが、これらの薬は副作用、相互作用が問題になることもあります。

 

ホットフラッシュに加味逍遙散がよく効くことは知られていますし、実際に効果が高いです。

 

加味逍遙散を科学的に検証した報告によると、ホットフラッシュなどが見られる患者さんの血管拡張に関するサイトカインなどを低下させることが確認されています。また、動物実験でも卵巣を摘出し更年期に近い状態を作り、LH-RHが亢進した状況における反応を抑制することがわかっています。

これらのことから、加味逍遙散は視床下部の体温調節のセットポイントを調節し正常化させてホットフラッシュを抑制している可能性があります。

 

更年期の症状で困っているけど、病院の薬を飲みたくはない・・・という方は一度漢方を試してみてはいかがでしょうか。

 

漢方の効果は加味逍遙散のようにその効果が科学的にも確かめられているものも多くあります。

漢方は中医学的なからだの見方である「証」をもとに処方を選ぶのがもちろん大切ですが、科学的にわかってきていることを取り入れて処方を考えると効果的なこともあります。

現在は合わせて考えて処方されることが増え、漢方がより効果的に用いられるようになってきていますので、体のトラブルでお悩みの際は漢方をお試しください。

 

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