マスクの着用は酸素飽和度に影響するのか

こんにちは、相模原タナココ漢方薬局・鍼灸接骨院です。

 

「マスクなんとかならんかなぁ」

高齢の患者さんからボソッと一言。

「しゃぁないのはわかってんねんけど、なんか息苦しいんよなぁ・・・、で、なんか苦しいから酸素飽和度も測ってんけど、変わらへんねん」

 

もう慣れたよ、という人もいますが、マスクをつけたままの生活の時間が長ければ息苦しさはどうしてもでてきてしまいます。


この息苦しさですが、マスクとの付き合いは今後も続くと思いますが、健康に与える影響はあるのでしょうか。

 

高齢者のマスク装着が酸素飽和度に影響を与えるかどうかを検証した研究があります。

 

研究では高齢者がのマスクの着用前、着用中、着用後の酸素飽和度(Spo2)について調べています。

使用するマスクは3層の非医療用マスク(Boomcare DY95 model, Deyce Leather Co Ltd)で、正しく装着して行いました。

 

これにより酸素飽和度が2%以上減少するかどうか調べています。酸素飽和度の低下が3%以上であることは臨床的に重要とされていますが、今回は高齢者での調査でしたので検討には2%を採用したとのことです。

調査の対象は、65歳以上高齢者を対象として、安静時に呼吸困難または低酸素症につながる可能性のある心臓または呼吸器の疾患がある人や補助なしでマスクを取り外すことができなかった人は除外しています。


その結果、安静時における酸素飽和度は

装着前 96.1%
装着中 96.5%
装着後 96.3%

でした。

つまり、3層構造の非医療用のマスクを正しく装着した場合は、健康な65歳以上の高齢者では、安静時のマスク装着では酸素飽和度は低下しなかったことになります。


運動時や疾患がある方については今後の検証が必要ですが、ひとまず、健康な高齢者が安静時においてマスクをつけることで健康被害は起こることはなさそうです。

 

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