こんにちは、相模原 タナココ漢方薬局・鍼灸接骨院です。
いきなり問い合わせが増えて驚きましたが、あるテレビ番組で「イソジン(ポビドンヨード)」について触れたようですね。
イソジンが品切れに
コロナの特効薬みたいな感じで情報を受け取った方が「イソジン」を買いにドラッグストアなどに駆け込み、すでに薬局では売り切れのところが出ているようです。
テレビの影響力ってすごいですね。
この勢いですと、このあと、医療用のイソジンも不足し、出荷調整になるのではないでしょうか・・・。
イソジンがコロナの重症化を防ぐ!?
新型コロナウイルスにコロナが効くかといえば、効きますが、感染している状態にあるものを治療することはできません。
肺に感染しているコロナウイルスまではうがい薬ではどうしようもありません。
誤って購入しないように注意してください。
なぜイソジンが?
おそらくですが、先月末にムンディファーマ(イソジンを販売しているところです)が、「ベタジン」(日本では「イソジン」です)について、シンガポールで行われた試験で新型コロナウイルスに対する抗ウイルス効果が確認されたと発表したことが発端ではないかと思われます。
このシンガポールで行われた試験では、消毒液、手指消毒液、うがい薬、マウスウォッシュ、のどスプレー4製品全てにおいて30秒で99.99%以上の新型コロナウイルスの不活化が認められたとしています。マレーシアで行われた試験でも、うがい薬、マウスウォッシュについて15秒で99.99%以上の新型コロナウイルスの不活化が示されたとしています。
イソジンが危険な場合も
妊婦さんや、甲状腺に持病がある方は長期的に使用するのは問題があると考えられますので、「危険」です。
また報道であった研究結果では「ポビドンヨード含嗽で宿泊療養者の唾液ウイルス陽性頻度は低下する」とありました。確かに陽性頻度は低下すると思いますが、それはあくまでもポビドンヨードが触れた部分のウイルスが不活性化され、うがいにより除去されるからであって、体内のウイルスはそのままですから感染は継続します。
そして、唾液のPCR前にうがいしたら本当は陽性が出るはずだったとしても、陰性になるという、別の意味でもものすごく「危険」な状況にもなってしまいます…。
研究の全貌が見えてこないのでなんともいえませんが、うがいによるウイルスの減少と症状の軽症化や死亡率の低下との関連があるのであれば、使う意味はあると思いますので、そのあたりの報告もあるのであれば発表してほしいと思います。
もしそうなら、現在の薬の開発やワクチンの開発が吹っ飛んでしまいそうですが・・・。
このほか、ポビドンヨード入りのうがい薬は「第3類医薬品」です。転売すると薬機法(旧薬事法)に抵触し「違法」です コロナ関連ではかなり目を光らせていますので絶対にしないようにしてください。こちらも「危険」です。
イソジンってそもそも何?
イソジンは商品名で、成分名は「ポビドンヨード」といいます。ポリビニルピロリドン(PVP)+ヨウ素(I2)の化合物で、ここから遊離したヨウ素が細菌やウイルスに作用します。
水溶液中のポビドンヨード液はヨウ素を遊離し、その遊離ヨウ素(I2)が水を酸化して H2OI+が生じ、細菌、ウイルスの膜タンパクと反応することにより、細菌、ウイルスを死滅させると推定されています。
また濃度によって、使用する部位が異なります。
吉田製薬:http://www.yoshida-pharm.com/2012/text05_02_02/より引用
体の中から効かせたいからといって飲むことは絶対にしないでください。危険です。
間違って飲んでしまった時は、応急処置としては、吐き出させずにでんぷんを多く含むものや牛乳を摂取させるとよいとされています。腐食性があるため吐き出させると状況を悪化させますので注意してください。
ちなみに
ちなみにすでに転売されているイソジンクリアですが、色のついたイソジンとは中身が全く異なるので注意してください。
色のついたイソジン → ポビドンヨード
色のついていないイソジン → セチルピリジニウム塩化物水和物、グリチルリチン酸二カリウム
また、ポビドンヨード入りのうがい薬は「第3類医薬品」です。転売すると薬機法(旧薬事法)に抵触し「違法」です。コロナ関連ではかなり目を光らせていますし、実際に逮捕者も出ていますので、絶対にしないようにしてください。
また、風邪予防でイソジン(ポビドンヨード)を使っていた時期もありますが、近年の研究では、予防効果が期待できないとなっています。
こちらにもご注意ください。
体調不良時は漢方でお手伝いできることがあるのでご相談ください。
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