近年、体の中に存在する細菌の集まり(細菌叢)が注目されています。
最近では、単なる菌の集まりとしての認識ではなく、「マイクロバイオーム」といって、ヒトの細胞とやり取りをしながら、体の生理機能のコントロールに影響を与えることがわかってきています。
ヒトのマイクロバイオームを構成する要素は、細菌、真菌、バクテリオファージ、ウイルスなど多岐にわたり、その部位は腸だけでなく、皮膚や鼻孔、口腔、子宮といった身体部位によっても異なり、これらのマイクロバイオームは、ヒトの細胞と絶えず影響し合い、通常は協調的に共存しています。
以前には、子宮内フローラ(マイクロバイオーム)についてご紹介しました。ラクトバチルスが子宮内環境を胚の着床に理想的な環境に調整し、胚の子宮内膜への着床を促進する方向に働くというものです。
このように様々な研究が行われていますが、今回の報告は、学齢期の子どもの問題行動には腸内環境が関係しているかもしれないというものです。
報告では、5〜7歳の40名の腸内細菌叢を調べたところ、子どもの問題行動と腸内細菌叢の組成は関連することがわかったとしています。
小児期は行動的、生物学的発達の形成期で重要です。良くも悪くも、保護者によってつくられる心理社会的環境の影響も受けます。子どもの問題行動は、今までは遺伝や外部環境によるものと考えられていましたが、ヒトの体の中、表面、周囲に存在するマイクロバイオームも影響を与える可能性があります。
この研究を持って、因果関係が証明された研究ではありませんが、学齢期の子どもであっても、腸内細菌の環境に気をつけた生活をすることが大切のようです。
大人も、子どももカラダの菌を良好に保つ「菌活」を積極的に行いましょう。
漢方でも腸内細菌の調整をして、体のバランスを整えることができます。ご相談ください。
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