環境ホルモン

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環境ホルモンが胎児に蓄積

スイス連邦材料試験研究所とウィーン大学の研究チームからの報告です。チームは内分泌撹乱物質(環境ホルモン、環境エストロゲン)であるキセノエストロゲンが妊娠期に食事を介して赤ちゃんの体内に蓄積されることが判明したと発表しました。

キセノエストロゲン

キセノエストロゲンは、体内でエストロゲンに似た作用をする化学合成物質で、私たちの身の回りにたくさん存在します。またカビの一種であるフザリウム属菌によっても産生され、食事から体内に吸収されます。

通常胎盤はバクテリア、ウイルス、体内に吸収される薬品や環境毒素などの物質から胎児を守る防壁の役割をしています。

しかし今回の研究では、環境ホルモンであるキセノエストロゲンは胎盤を通過し、赤ちゃんに蓄積することがわかりました。

低濃度でも影響

環境ホルモンは通常体内で代謝されて毒性をなくして体外へ排出されるのですが、キセノエストロゲンは代謝されると、さらに強い活性をあらわす代謝物を産生することがわかりました。
通常のエストロゲンの約70倍の活性があり、低濃度であっても、赤ちゃんに大きな影響を及ぼす可能性があるとのことです。

環境ホルモンと不妊

体のホルモンバランスは実に繊細です。このホルモンの乱れば婦人科系の様々な病気だけでなく、不妊症などに影響を及ぼす可能性があると考えられています。

そのほかの環境ホルモン

今回取り上げたキセノエストロゲン以外に、不妊に関係するとされる環境ホルモンがあります。現在不妊症・不育症に関係すると考えられているものに、ビスフェノールAがあります。

ビスフェノールAは、ポリカーボネート、エポキシ樹脂と呼ばれるプラスチックの原料として使用される化学物質です。

ポリカーボネートは、主に電気機器、一部の食器・容器等に、エポキシ樹脂は、防蝕塗装、電子部品、接着材などの用途に用いられています。

これらには製造過程で反応しなかったビスフェノールAが残留し、微量のビスフェノールAが含まれています。ビスフェノールAは食事を通して体内に取り込まれるのが大部分です。ポリカーボネート製の食器・容器等、食品缶詰または飲料缶内面のエポキシ樹脂による防蝕塗装が施された部分から飲食物に移行することが考えられています。

厚生労働省の発表しているQ&Aでも以下のように記載があります。

ビスフェノールAについては、近年、動物の胎児や産仔に対し、これまでの毒性試験では有害な影響が認められなかった量より、極めて低い用量の投与により影響が認められたことが報告されたことから、妊娠されている方(これらの方の胎児)や乳幼児がこの物質を摂取すると影響があるのではないかという懸念が持たれています。欧米諸国でも、このような報告から、ヒトの健康に影響があるかどうか評価が行われているところです。

〜略〜

また、公衆衛生の見地から、ビスフェノールAの摂取をできるだけ減らすことが適当と考えられるので、関係事業者に対しては自主的取組をさらに推進していくよう要請し、また、妊娠されている方や乳幼児を育てておられる方への食生活上の助言を含め、ビスフェノールAについてのご理解を深めていただくためのQ&Aを作成いたしました。

 

また、アメリカ、カナダ、フランス、EUではビスフェノールAに対する規制が強化されていますが、日本においては規制は海外諸国より厳しくありません。

未だはっきりしていない部分もありますが、様々な研究報告から妊活に影響があると考えるのが適当で、意識してこれらの環境ホルモンを避けて生活することも妊活には重要となります。

対策

環境ホルモン対策としては、環境ホルモンを体に取り入れないことが重要です。日々の食事や使用する身の回りの用品などに気を配ることです。

一方で体から排泄されやすくするために栄養素をバランスよく摂取することも大切です。ビタミン類やミネラル、食物繊維は、体に入ってきた有害物質を解毒・排泄する作用があります。

有害物質を蓄積させないように注意しつつ、解毒に必要な栄養素を積極的に摂取して環境ホルモンから身を守りましょう。

 

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