新型コロナウイルス感染症とフルボキサミン

フルボキサミン,コロナ

こんにちは、相模原タナココ漢方薬局・鍼灸接骨院です。

 

ちょっと慎重な判断が必要な話題ですが、問い合わせもあったため紹介します。

 

新型コロナウイルス感染症は急激に重症化することもあるため、その重症化をいかに防ぐかということが課題の一つです。

 

さまざまな薬がその候補に挙がっていますが、その一つに「フルボキサミン」についての報告があります。

 

今回の研究は、COVID-19の軽症時期にフルボキサミンを投与することにより、臨床的な悪化を防いで疾患重症度を低下させるかどうかを検討したものです。

COVID-19と診断され7日以内に症状が現れたSpO2が92%以上の軽症例152名の大人の患者さんに対して実薬群とプラセボ群に分け、2020年4月10日から2020年8月5日の間、フォローアップの最終日は2020年9月19日で行われました。

服用する量は最終的にフルボキサミンは100mgを1日3回、15日間服用です。

(参加者はフルボキサミン50mg(またはそれに相当するプラセボ)を夕方に投与、その後2日間は100mgを1日2回、その後は15日目までは100mgを1日3回に増量して投与されています。)

 

ちなみに現在の日本で許可されているフルボキサミンの服用量は、「成人への投与:〈うつ病・うつ状態、強迫性障害、社会不安障害〉通常、成人には、フルボキサミンマレイン酸塩として、1日50mgを初期用量とし、1日150mgまで増量し、1日2回に分割して経口投与する。なお、年齢・症状に応じて適宜増減する。」とされていますので、日本で使用する量よりも多い量での服用となります。

 

フルボキサミン群は80名、プラセボ群は72名でしたが、そのうち、症状の悪化が見られたのはフルボキサミン群では患者80名中0人、プラセボ群では72名中6名でみられました。

フルボキサミンを15日間服用することで臨床的悪化の可能性が低くなりましたが、この研究はサンプルサイズが小さく、追跡期間が短いために今後の検証が必要です。今後実際に臨床使用するためには、大規模なランダム化試験が必要となります。

 

さて、なぜフルボキサミンが使用されたかというと、フルボキサミンは、選択的セロトニン再取り込み阻害薬と言われ、セロトニンの再取り込みを抑制する働きのある薬剤ですが、この働きに加え、シグマ1受容体(S1R)として作用するといった特徴的な薬理作用プロファイルを持っている薬でもあるからです。

その作用について様々な研究が行われています。

これまでの研究で、例えば、シグマ-1受容体(S1R)を刺激するとで、マウスを敗血症によるショックから保護し、ヒト白血球の炎症反応を抑制することがわかっています。

このほか、げっ歯類においては心保護作用その他の臓器の保護作用もあることがわかっています。

 

ワクチン、ヒト細胞への侵入を阻害する薬、過度の免疫反応を防ぐ薬など、少しずつ、コロナ包囲網への「道筋」ができつつありますが、時間はまだかかりそうです。

ネット上では様々な研究の結果が比較的手に入りやすいですが、安易にその情報利用することのないように注意が必要です。

今回の研究はあくまでも予備研究ですのでご注意ください。

 

相模原 タナココ漢方薬局・鍼灸接骨院

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