サル痘

こんにちは、相模原タナココ漢方薬局・鍼灸接骨院です。

サル痘について聞かれることがとても増えました。

 

今回はサル痘についてです。

 

サル痘

世界保健機関(WHO)は5月21日、天然痘に症状が似ているサル痘の感染例が欧米やオーストラリアなど12カ国で確認されたと発表しました。

現在は感染が少しずつ拡大傾向にあり、米疾病対策センター(CDC)は23日には、戦略国家備蓄からのワクチン放出の要請に応える方針を示しています。

 

サル痘は、サル痘ウイルス感染による急性発疹性疾患です。日本の感染症法では4類感染症に位置付けられています。

 

サル痘ウイルスは天然痘と同様,オルソポックスウイルス属に属するウイルスで、ウイルスとしては巨大で長径は300nmを越える二本鎖DNAウイルスです。サル痘ウイルスには強毒なコンゴ盆地型とやや弱毒な西アフリカ型があります。

 

サル痘は1958 年にポリオワクチン製造のため施設で実験のために集められたカニクイサルが感染・発症していたことが最初の報告で、ヒトのサル痘は1970 年にザイール(現コンゴ民主共和国)で天然痘様疾患として初めて報告されました。

コンゴ民主共和国では2022年1月以降、1,152例の感染例および55例の死亡が報告されています。

 

サル痘は中央・西アフリカの主に熱帯雨林地域の風土病で、自然の宿主としてアフリカのジリス等のげっ歯類が考えられています。

ヒト、サル、プレーリードック、ウサギ等が感染すると、天然痘様の症状がみられることがあります。

アフリカ以外では2003年の米国でサル痘に感染したプレーリードッグからの感染、2018年の英国で感染者(アフリカからの帰国者)からの感染の報告があります。

 

主な感染経路は感染動物との接触感染(噛まれたり、体液・血液に触れる、皮膚病変部位に触れるなど)です。ヒトからヒトへの感染はまれとされていますが、濃厚接触などで感染の報告があり、接触感染、飛沫感染の可能性があります。

感染の潜伏期間は7〜21日(大部分は10〜14日)で、病期は2期に分けられ、皮疹が出る前に局所のリンパ節が腫れるのが特徴です。

リンパ節の腫れののち皮疹があらわれ、悪寒、発熱、頭痛、咽頭痛、背中の痛み、不快感、疲労感などが見られます。皮疹は発熱後1〜3日でみられ、顔から体幹部に広がり、口の粘膜や目や生殖器にもみられます。

平らで赤いブツブツとした発疹から始まり、丸い水疱から膿疱となって、最終的には痂皮(かさぶた)となり剥がれ落ちます。発疹がでてから10日ほどでかさぶたになりますが、かさぶたが消えるまで3週間ほどかかります。また膿やかさぶたには感染力がありますので注意が必要です。患者が使用したリネン類からの感染したと思われるケースも報告されています。

 

サル痘の感染予防には、天然痘のワクチンが有効とされていますが、日本では1976年以降、ワクチン接種は行われていません。

過去には1968年以前に生まれた方の場合2〜3回の接種歴があり、1969〜1975年に生まれた方出では1回の接種歴があります。ワクチン免疫持続期間については、日本人での調査では2回以上の接種歴がある場合、30年以上経過しても高率に抗体が保持されていたとの報告があります。

 

サル痘に感染した方からの感染する割合(二次感染率)は3〜11%と言われていましたが、最近みられる散発的な流行でみてみると50%という報告もあります。

 

サル痘は天然痘に似た症状を引き起こすウイルス感染症ですが、天然痘ほど強いウイルスとは現在のところなっていません。しかし近年の散発的な流行の中で、強毒のコンゴ盆地型では比較的容易に感染するケースもみられ、重症化すると天然痘と区別がつかない症状になり死亡にいたることもあります。

 

サル痘は新型コロナウイルス感染症のような呼吸器感染症ではなく、主に接触感染(一部飛沫感染)で広がります。天然痘のワクチンを受けていない、免疫機能が低下した基礎疾患のある方などでは重症化するリスクがない訳ではありませんが、新型コロナウイルス感染症のようなパンデミックを起こすようなウイルスではないと現在のところ考えられています。

一方WHOは「患者が発生している国や他のWHO加盟国においても感染が拡大する可能性は高い」とし、警戒感を示しています。

 

感染した際の治療薬に、シドフォビルという抗ウイルス薬がありますが、国内では発売されていません。海外では後天性免疫不全症候群(AIDS)の患者さんが感染するサイトメガロウイルス網膜炎の治療薬として用いられています。

また、広範囲のDNAウイルス感染症に有効な治療薬にブリンシドフォビルがありますが、シドフォビルの脂質結合体として新しい作用機序を持ち、シドフォビルと比べて抗ウイルス活性が高く、かつ安全性が高いことから、天然痘の医療用対策として米国食品医薬品局(FDA)から承認を得ており、さらに米疾病予防管理センター(CDC)はサル痘に対する予防や治療に有効なものの1つとしてシドフォビル、ブリンシドフォビルを挙げています。

 

いずれにしても日本では使用ができないため感染予防が中心になります。

 

予防としては、サル痘の流行地では以下のような対策が必要となります。

 ・症状のある人の飛沫・体液等との接触を避ける。
 ・サル痘に感染している可能性のあるげっ歯類等のほ乳類との接触を避け、野生の狩猟肉(ブッシュミート)を食べたり扱ったりすることを控える。
 ・石けんと水、またはアルコールベースの消毒剤を使用した手指衛生を行う。

 

現在のところ国内では感染者は報告されていません。現状では警戒が必要ではあるものの、全ての人への脅威ではないとされています。一方新型コロナウイルス感染の例もありますので、楽観視せずに状況を見守り、慎重に対応してく必要があります。

 

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問い合わせ 相模原 漢方薬局 鍼灸 接骨院



厚生労働省「サル痘

厚生労働省「サル痘への対応について

厚生労働省研究班バイオテロ対応ホームページ「サル痘

国立感染症研究所「サル痘とは

外務省海外安全ホームページ「サル痘の発生状況

WHO「Monkeypox

 

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