こんにちは、相模原タナココ漢方薬局・鍼灸接骨院です。
第8波もだいぶ落ち着き、このまま収束して欲しいと願うばかりです。後遺症で悩まれている方も、煎じ薬の漢方で良くなっている方も増えてきています。早く日常生活を取り戻せるように引き続きサポートしてまいります。
さて、これまで妊活中にワクチン接種をされた方から「生理周期が乱れる」という相談が多くありました。ご相談いただいた方には詳細をお話ししておりましたが、妊活・不妊治療において参考にする雑誌の１つである「Fertility and Sterility」にもワクチン接種が月経に与える影響について報告がありましたのでご紹介したいと思います。
ワクチンの接種が月経周期に影響を与えるメカニズムとして、月経周期を変化させる要因として、急性期の免疫応答、炎症、内因性のホルモンの変化、子宮内膜の免疫細胞の影響が考えられています。
これまでの研究でも腸チフスワクチン、HPVワクチン接種後に生理周期が変化することがあることは報告されていましたので、ワクチンの種類によらず、コロナワクチンであっても接種により月経周期が変化する可能性は十分にあります。
今回の報告以外でも、コロナワクチンの接種と月経周期への影響についてもいくつか報告がありました。「ナチュラルサイクル」というアプリを使用している人を対象にした研究（１、２）では、接種を受けていない場合と比較して、月経周期が予防接種を受けていない人と比較して、月経周期が１〜２日遅れると報告があります。
今回の報告はこれまでの報告と同様にワクチン接種により月経周期に変化が見られたとする報告でした。
ワクチンの接種を受けた方の５８％はファイザー製で、年齢は26〜35歳（51%）、人種の内訳は非ヒスパニックが84%、白人が88%でした。
ワクチン接種後の変化については１回目では18%、３回目では14%でしたが、2回目の接種では56%になんらかの変化が見られました。変化としては、月経周期の乱れ（43%）、PMSの増加（34%）、月経痛の悪化（30%）、出血期間の延長（31%）で、ストレスレベルが高いと自覚している人や、BMIが高い人では月経周期の乱れが見られる割合が高かったとしています。
また大部分（58%）はワクチン接種後２周期以内に元に戻っていることも報告しています。
結論として、約25%で月経周期の変動が見られたものの、通常見られる月経周期の変動によるものかどうかを判断することはできなかったとし、COVID-19ワクチンは、妊婦や妊娠しようとしている人を含むすべての人にとって安全で効果的であるため、研究報告の結果によってワクチン接種を控えるべきではないとしています。また感染歴のある人では、感染歴のない人と比較して、ワクチン接種後に月経周期の変化が少なかったようです。
ワクチン接種後に生理周期が乱れると不安になると思いますが、その後生理周期は元に戻りますし、妊活には影響はないようですので「ワクチンを打ったから・・・」と悩まないようにしてください。
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