エムポックス(旧名称:サル痘)について

タナココ

世界保健機関(WHO)がサル痘ウイルスに対する世界的緊急事態を宣言しました

※令和5年5月26日に「サル痘」から「エムポックス」に感染症法上の名称が変更されました。

エムポックスは、1970年にザイール(現コンゴ民主共和国)でヒトへの感染が確認されました。強毒なコンゴ盆地型(クレードI )とやや弱毒な西アフリカ型(クレードⅡa及びⅡb)の2系統に分類されます。国内では感染症法上の4類感染症に指定されています。

アフリカのリスなどのげっ歯類が自然宿主となり、感染した人や動物の皮膚の病変・体液・血液との接触(性的接触を含む)、飛沫への長時間の曝露、寝具への接触などにより感染します。

通常、症状が2~4週間続く自然治癒疾患ですが重症化することもあります。

直近の致死率は3-6%程度で、患者からの二次感染率は数%程度、基本的に空気感染はしないと考えられていますがその可能性は指摘されています。

ヒト、サル、プレーリードック、ウサギ等が感染すると、天然痘様の症状を呈することがあります。

国内では、2022年7月25日に1例目が報告され、これまでに248例が確認されています(2024年8月9日)が、MSM(men who have sex men)が多く、半数がPWH(people with HIV)であり行為を介した感染です。大部分は軽症ですが、免疫が低下している場合は致死率は高くなります。

世界では2022年5月以降の流行以降9万人以上の感染例が報告されています。大部分は男性ですが子どもや女性の感染も報告されています。

1980年に世界的に根絶が宣言された天然痘に類似していますが、天然痘よりも感染力が弱いです。

潜伏期間は7〜21日(平均12日)で、発熱、頭痛、リンパ節腫脹(顎下、頸部、鼠径部)などがみられ、発熱1〜3日後に発疹がみられ、水疱、膿疱、痂皮へと進行していきます。

近年の流行では、従来の報告とは異なる臨床徴候が指摘されています。

発熱やリンパ節腫脹などの前駆症状が見られなかったり、病変が局所(会陰部、肛門周囲や口腔など)に集中することがあったり、全身性の発疹が見られないことがあったり、異なる段階の皮疹が同時に見られる場合があったりするようです。

確定診断には、ウイルスの分離による病原体の検出や、PCR法などで遺伝子の検出が必要となります。

米国疾病予防管理センター(CDC)では、重症例や重症化ハイリスク例に対しては、テコビリマットの使用を推奨しています。重症例や高度免疫不全患者に対しては、個別の症例の状況に応じて,テコビリマットと他薬剤の併用療法が考慮されるとしています。用いられる併用薬には、シドフォビル、ブリンシドフォビル、ワクシニア免疫グロブリンが含まれます。

日本で承認されている特異的治療薬はないため、基本的には対症療法ですが、複数の非エンデミック国におけるアウトブレイク対策のために2022年にテコビリマットを特定臨床研究として投与できる体制を準備しています。

また、天然痘(痘そう)ワクチンがエムポックスにも有効であることがわかっており、曝露前の感染予防および曝露後14日以内の接種であれば感染の予防または症状の軽減が可能と言われています。

日本ではワクチンは流通していませんが、バイオテロに対応するために政府が備蓄しているようです(備蓄量は不明)。

8/9段階での国内発生は下の画像の通りですが、今後の動向は見守っていく必要はあります。

エムポックスを疑うポイントとして

 (1)皮疹(特に性器や肛門周囲)
 (2)発熱やリンパ節腫脹などの全身症状
 (3)海外渡航歴や性交渉歴がある

などがありますが、もし家庭、市中において感染が疑われる場合、マスクの着用、咳エチケットを守り、リネン類や衣類は手袋などを着用して直接的な接触を避けて洗濯するようにします。界面活性剤による手洗いとアルコール消毒は有効ですので手指衛生はしっかり行うようにします。

「エムポ ックス診療の手引き(pdf)」

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