新型コロナによる嗅覚障害と漢方

こんにちは、相模原 タナココ漢方薬局・鍼灸接骨院です。

 

嗅覚・味覚障害について

新型コロナウィルス感染症では嗅覚障害・味覚障害を自覚することがあります。現時点では多くの施設で感染が疑われる症状(発熱、咳嗽、倦怠感など)がない場合、検査が行われないことがほとんです。

嗅覚障害、味覚障害は新型コロナウイルス感染症以外でも比較的多く見られる症状ですが、花粉症や副鼻腔炎などの鼻の病気がなく、突然嗅覚障害、味覚障害がわからなくなった場合は、新型コロナウィルスに感染している可能性も考慮して行動する必要があります。

念のため、周囲への感染を拡大させないような行動をとるようにしてください。

・不用不急の外出を控える

・検温

・他の症状が見られたらかかりつけのクリニック、相談センターなどに相談

・そのほか感染拡大に繋がる行動をしない

 

後遺症についての報告

新型コロナウイルス感染症の問題の一つとして回復後も数ヶ月続く「後遺症」も問題になっています。

 

今回の研究は202人の患者さんを対象とした「嗅覚・味覚障害」についての前向き調査です。

 

結果は

・187名で追跡調査が完了しました。103名が女性で年齢の中央値は56歳
・嗅覚、味覚の異常が見られたのは113名
・4週間後において55名は嗅覚、味覚の異常は消失し、46名は症状が軽減
・12名は異常が継続、または悪化

というものでした。

 

9割が自然治癒するとはいえ、1割の方には症状が残っています。また、嗅覚・味覚障害は、持続的な感染とは関連していませんでした。

 

嗅覚・味覚障害=新型コロナウイルス感染症ではありませんが、もし嗅覚、味覚障害が見られる場合は慎重に行動するようにしましょう。

 

嗅覚味覚障害の漢方

新型コロナウイルス感染症かどうかに関わらず、風邪をひいたあとに、症状が消失しにたにも関わらず、嗅覚障害が起こることがあります。

 

感冒後嗅覚障害とよばれるものですが、この場合発症は中高年齢の女性に多く、原因としては、嗅神経上皮および中枢嗅覚伝導路の傷害による神経性嗅覚障害と考えられています。

 

内視鏡検査や、画像検査では異常がなく、直前に風邪を引いていたという病歴が診断の決め手になります。

 

新型コロナウイルス感染症における嗅覚、味覚障害については感冒後嗅覚障害の治療に準じて行います。

 

感冒後嗅覚障害においては漢方処方もよく使用されます。

 

当帰芍薬散、人参養栄湯、加味帰脾湯などが副作用も少なくよく使用されています。

 

漢方薬局では一人ひとりの体調や体質を考慮した調整を行うので、効果的に漢方を使うことができます。

 

新型コロナウイルス感染症における嗅覚・味覚障害では、嗅神経(嗅細胞)は再生することができるため、嗅細胞の再生能力が増強しするような調整を加えつつ、その人の心身の状態を考慮した内容で作ります。

 

嗅覚・味覚障害が見られた時は慌てて受診するのではなく、発熱、咳嗽、倦怠感などの他の症状と合わせて判断・行動をするようにしてください。検査は他の症状の有無も考慮して行われます。

 

他の症状がなく、早めの対応を希望するのであれば、漢方での対応も可能です。その際はまずはお電話またはメールでご連絡ください。

 

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