新型コロナウイルスの変異株BA.2.75系統(ケンタウロス)について

こんにちは、相模原タナココ漢方薬局・鍼灸接骨院です。

 

感染者が増えてきています。この背景にある変化とこれからについてです。

 

新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)感染症はウイルスが次々と変異し、感染が収束したかと思えば新たな変異株が次の「波」を形成し、収束を阻んでいます。

現在流行している新型コロナウイルスを解析してみると、ほぼ全てオミクロン株で、この変異株による感染状況が世界的に続いています。

 

日本では、2022年2月頃にデルタ株からオミクロン株に置きかわり、その中でも「BA.1系統」による感染から始まり、その後は「BA.2系統」に置き換わり感染が拡大し主流系統になりました。

 

一方、世界では2022年4月から5月にかけて「BA.2系統」から「BA.4系統/BA.5系統」が占める割合が上昇しました。置き換わりが進むに従い、感染者数の増加も見られ、置き換わることで感染力は12~13%アップしていると言われています。

世界のオミクロン株の亜系統の内訳

世界的なオミクロン株の亜系統内訳(ba5,ba4,ba2,ba2.75など)<相模原 漢方 鍼灸 接骨 タナココ>

https://ourworldindata.org/covid-cases

日本では6月末の時点で、BA.4系統/BA.5系統」が確認されています。

ワクチン接種や自然感染からの時間が経っている場合、感染予防効果も減少しますし、ブースター接種により「免疫逃避」と呼ばれる免疫への抵抗性が生じることも報告されており、新型コロナウイルスを中和することができる中和抗体の量が低くなっていることが確認されています。

これらのことと、感染力が高い「BA.4系統/BA.5系統」の検出割合が上昇し、置き換えが進んでいると考えられるため、現在の感染者の増加に繋がったのだと考えられます。

しばらくは感染者の増加は続くと思われます。

 

さて、今後ですが、現在「BA.2系統」の亜系統である「BA.2.75系統」が見つかっています。誰が言い出したかわかりませんが、ケンタウロス(Centaurus)株とも言われており、BA.2系統から変異した1つで75番目の亜種です。始めにインドから報告されたものですが、その他の国々でも見つかっており、日本では6月13日検体採取分として検疫の際にインドに渡航歴がある人から見つかっています。なお、現時点では国内では検出されていませんが、おそらく近いうちに感染者は出てくると思われます。

ケンタウロスBA.2.75<相模原 漢方 鍼灸 接骨 タナココ>

https://www.nature.com/articles/d41586-022-02154-4 より引用

インドでは「BA.2系統」中心の感染から、その後「BA.5系統」のに置き換わりつつあったのですが、6月以降「BA.2.75系統」の割合が増えています。「BA.5系統」よりも「BA.2.75系統」の方が感染力が高く、その感染力は「3.24倍」と言われています。

現在のところ、「BA.2.75系統」の割合の増加はインドでのみ確認されているのですが、インド以外でも確認されている変異株ですので、今後の感染者の増加に影響を与えるかもしれません。

インドでは5月には落ち着いていた感染が、6月以降、感染者数や死亡者数の増加が見られていることから「BA.2.75系統」にも注意が必要な状況と考えられます。「BA.2.75系統」の割合の増加との関係はまだはっきりわかっていませんが、今後は「BA.4系統/BA.5系統」の置き換えの後に「BA.2.75系統」への置き換えが控えている可能性があります。

もしBA.2.75系統の置き換えが進めば、第7波がピーク後に再び感染者数が増加する可能性があり、それが長引けば医療体制への負担も当然増えることになります。

「BA.4系統/BA.5系統」に対応した改良ワクチンが秋頃に出来上がると言われていますが、「BA.2.75系統」に対しても効果的であれば…と思います。

 

どのような変異株に対しても、基本的な感染を防ぐための対策は変わりません。そして免疫を正常に働かせるための体調管理も重要です。

日々の健康管理に役立つ漢方もありますので、体調管理に不安がある方は漢方の服用と合わせて感染対策を行なっていきましょう。

 

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